Zホールディングスの2020年本決算内容を簡単に調べてみました。2019年はZOZOの買収、LINEと経営統合の発表があり株価がグンと上昇しました。ヤフーから持株会社としてZホールディングスに商号を変更し、ヤフー事業はZホールディングスの子会社となりました。2020年10月1日に株式交換をしてLINEを子会社化する予定です。
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2020年3月期の本決算発表内容
Zホールディングス4689の株価
●2020年5月1日終値:426円
●配当:8.86
●配当利回り:2.0
●PER(株価収益率):25.81
●PBR(株価純資産倍率):2.70
↓現在のチャートの動き。2019年9月ZOZO買収発表、2019年11月LINE統合発表。コロナ禍で281円まで下落しました。絶好の買い場でした( ゚Д゚)ノーマークでした…しまった~。

売上収益、当期利益2ケタ増
連結業績です。決算期間は2019年4月1日~2020年3月31日までです。
↓昨年比
●売上高 1兆529億4300万円 +10.3%増
●営業利益 1522億7600万円 +8.4%増
●当期利益 880億2000万円 +13.1%増
●親会社株主に帰属する当期純利益 816億7500万円 +3.8%増
ZOZOの子会社化とアスクルの売上収益増加、広告売上収益増加で売上高が1兆超となりました。ZOZOの株価が低迷したところでの買収は成功です。買付価格は2,620円です。
ブランド離れでも増益ZOZOの2020年決算内容を調べてみた
損益計算書
ネット企業のため売上総利益率が高いです。前年よりも更に高くなりました。
ZOZOの影響と思われます。
売上総利益率(粗利率)=売上総利益÷売上高×100
今期:59.68%
前期:57.16%
(参考:ZOZO:90.6%、ニトリ55%、トヨタ16.8%)
バランスシート
△非流動資産1兆5250億9700万円>資本1兆478億2300万円
(非流動→固定、資本→純資産)
バランスシートの負債は流動と非流動の区別がありませんでした。
固定比率145%=固定資産÷自己資本×100(前年62%)
自己資本比率26%=純資産÷総資産×100(前年37%)
ROA 2.2%(純資産利益率)=当期純利益÷資産(前年3.2%)
ROE 8.4%(自己資本利益率)=当期純利益÷純資産(前年8.5%)
ZOZO買収でのれんが128%、無形資産が311%増加したため、固定比率が前年より高くなっています。全体の総資産が前年より61.9%増加し自己資本比率が低下しました。
↓IFRS第16号「リース」の適用の影響
・非流動資産…使用権資産が1063億400万円増加
・有利子負債増加
キャッシュフロー
・営業キャッシュフロー→プラス
・投資活動キャッシュフロー→マイナス
・財務活動キャッシュフロー→プラス
◎営業活動のキャッシュフローの主な増減は、税引前利益と減価償却費の計上プラス。
◎投資活動のキャッシュフローの主な増減は有価証券の取得、子会社の支配獲得による支出でマイナス。
〇財務活動のキャッシュフローの主な増減は短期借入金の増加、株式発行、社債発行でプラス。(ZOZO買収資金調達のため4000億円借入)
営業CFは2432億7800万円収入に対して財務CFは5030億3400万円収入となっています。積極投資型のキャッシュフローです(^^)/
セグメント事業ごとの営業利益
事業別営業利益と前年比
●コマース事業 807億円 +44.7%増
…ヤフオク、ヤフーショッピング、アスクル、ZOZO、PayPayモール
●メディア事業 1543億円 +9.5%増
…検索連動型広告、ディスプレイ広告
LINE統合後は、2023年度に過去最高益の営業利益2,250億円の見通しです。LINE株は統合発表後に爆上げしたので、買収が噂されるメルカリも保有しておくべきかもしれません( ゚Д゚)
↓LINEは統合後、非上場となります。

まとめ
コロナ禍で来期の業績予想は未定です。EC事業買収と金融事業で「アリババ」のような企業になっているイメージです。楽天一択でしたが、PayPayも面白そうなので使ってみたいと思いました。LINEと統合したらLINEペイとPayPayも一緒になるのでしょうか?海外でペイが使えたら便利です。