武田薬品の2020年本決算内容を簡単に調べてみました。ニューヨーク市場にも上場しており高配当株なので気になっていました。コロナ禍で医薬品が追い風となっています。来期の業績は増益予想、配当予想も180円据え置きとなりました。
武田薬品の決算書は、漢字とカタカナとアルファベットの混在が多く目がクラクラして読みが雑になりました…<m(__)m>文系には辛いです。
2020年3月期の本決算発表内容
武田薬品工業 4502の株価
●2020年5月13日終値:3849円
●配当:180円
●配当利回り:4.6%
●PER(株価収益率):0
●PBR(株価純資産倍率):1.23
●株主優待:なし
↓現在のチャートの動き。東証一部の武田薬品。
2015年は糖尿病治療薬「アクトス」に発がん性があると米国で訴訟され、和解金の損失計上で赤字。2016年は黒字となっていますが伸び率が悪かったのか下落しています。
2018年の暴落はシャイアー社の買収発表によるものです。大金をはたいて買収することを嫌気されました。これだけで製薬会社のリスクを知りました。底値でしか手を出しません!(@_@)

↓NY市場のタケダ。あれ?チャートは全く同じ動きをするのですね( ゚Д゚)米国株の動きで明日の日本株の動きが読めますね( ゚Д゚)ダウ平均はマイナスですが、決算発表後タケダの株価は上昇しています。
営業利益は2ケタマイナス
連結業績です。決算期間は2019年4月1日~2020年3月31日までです。IFRS会計です。
↓昨年比
●売上収益 3兆2911億8800万円 +56.9%増
●営業利益 1004億800万円 -57.8%減
●税引前利益 △607億5400万円赤字
●当期利益 442億9000万円 -67.2%減
●親会社の所有者に帰属する当期純利益 442億4100万円 -67.3%減
●当期包括利益 △1994億1900万円赤字
2019年1月にバイオ医薬品会社のシャイアー社(本社:アイルランド)を買収しました。
売上高にシャイアー社の製品売上1兆5,222億円が含まれています。+に-に赤字によくわからない決算です…。
損益計算書
主にシャイアー社買収にかかる費用が増大して利益を圧迫しました。来期は利益で元が取れるでしょうか(@_@)
↓営業利益縮小の主な増減
・シャイアー社にかかる費用で販管費が2471億円増加
・シャイアー社の研究開発活動費用が1241億円増加
・シャイアー社の買収に伴い取得した無形資産の償却費が2506億円増加
など
↓税引前利益赤字の主な増減
・シャイアー社買収に伴い発行された社債及び借入金の利息費用が増加したため金融損益が1372億円の損失
バランスシート
〇流動資産2兆4694億3200万円>流動負債2兆1758億9800万円
〇非流動資産10兆3516億6200万円<非流動負債5兆9177億1000万円+資本4兆7274億8600万円
流動比率113%=流動資産÷流動負債×100(前年117%)
自己資本比率36.8%=純資産÷総資産×100(前年37.5%)
ROA 0.3%(純資産利益率)=当期純利益÷資産(前年0.9%)
ROE 0.9%(自己資本利益率)=当期純利益÷純資産(前年2.6%)
流動比率100%以上、自己資本比率は30%以上で
現在のところは問題ないバランスシートです<m(__)m>
キャッシュフロー
・営業キャッシュフロー→プラス
・投資活動キャッシュフロー→プラス
・財務活動キャッシュフロー→マイナス
◎営業活動のキャッシュフローの主な増減は、税引前利益と減価償却費の計上でプラス。
〇投資活動のキャッシュフローの主な増減は事業売却の収入でプラス。
◎財務活動のキャッシュフローの主な増減は借入による収入と支払いでマイナス。
出直し型のキャッシュフローです<m(__)m>
地域別売上収益
すべての地域で売上収益が増加しています。欧米のシェアが7割です。コロナウイルスに有効な製薬は只今実験中です。まだ承認されていません。(5月13日時点 )
●売上収益が多い地域順と昨年比
・米国 1兆5959億円…+92%増
・欧州とカナダ 6455億円…+59%増
・日本 5928億円…+3.8%増
・アジア 1654億円…+56.9%増
・中南米 1435億円…+62.8%増
・ロシア/CIS 768億円…+28%増
・その他 713億円…+86.1%増
まとめ
来期の業績予想は営業利益が前年比253.6%増、当期利益が35.6%増です。米国では医薬品の銘柄が上昇しています。底から見たら既に高値になっています( ゚Д゚)米国株なら少量で買えるので下落した時に狙いたいです。
米国の医療関連株ベスト10【2020年版】