コロナ禍の影響で2020年2月期末配当の無配を発表した、飲食業界大手クリエイトレストランツの決算内容を簡単に調べてみました。長引く感染症のリスクで業績の見通しが厳しくなっています。

2020年2月期の本決算発表内容

クリエイト・レストランツ・ホールディングス3387の株価
●2020年4月22日終値:506円
●配当:中間配当6円、期末配当0円(2020年実績)※2021年は未定
●PER(株価収益率):79.06倍
●PBR(株価純資産倍率):5.8倍
●株主優待:100株以上保有で年2回2000円食事券
※2020年5月31有効期限の優待券は3カ月延長されました。

↓現在のチャートの動き。2020年2月末に1:2の株式分割、優待の拡充で勢いがありましたが急落。

営業利益が前年比マイナス

決算期間は2019年3月1日~2020年2月29日までです。
M&Aによる店舗数増加でグループ全体の売上は増加しました。

↓昨年比
●売上収益 1393億2800万円 +16.8%増
●営業利益 34億8300万円 -12.4%減
●税引前利益 31億1800万円 -15.4%減
●当期利益 18億1800万円 -12.3%減
●親会社株主に帰属する当期純利益 -3.2%減
●当期包括利益合計額 -7.9%減

損益計算書

売上収益は、第3四半期までは順調でしたが2月中旬以降はコロナ禍で第4四半期に影響が出始めました。感染症の影響を含めた積極的な減損損失計上をしたため営業利益が昨年比を大幅に下回っています。減損損失累計額53億円計上し、前年に対し27億円増加しました。(決算参考資料より)

●減損計上とは?
収益性の下がった固定資産について、帳簿価額を減額する処理です。企業が抱える含み損を帳簿に適正に反映させます。※IFRS会計では減損損失が「その他の営業収益」に計上されます。

●売上高営業利益率=営業利益÷売上高(値が大きいほど収益力が高い)
今期:2.5%
前期:3.3%
参考:コメダ:23.6%、ドトール:7.8%

バランスシート

×流動資産259億1300万円<流動負債582億9500万円
×非流動資産1240億8300万円>非流動負債675億1200万円+資本241億8800万円
(非流動→固定、資本→純資産)

流動比率44%=流動資産÷流動負債×100(昨年90%)
自己資本比率16%=純資産÷総資産×100(昨年33%)
ROA 1.2%(純資産利益率)=当期純利益÷資産(昨年2.8%)
ROE 7.5%(自己資本利益率)=当期純利益÷純資産(昨年8.6%)

M&Aにより非流動資産にのれんが計上+126億3100万円されました。
IFRS第16号「リース」の適用で負債が増えたため、バランスが崩れています。
流動比率は50%以下、自己資本比率は30%以下で安全とは言えません。

↓IFRS第16号「リース」の適用の影響
・非流動資産…有形固定資産が96億7600万円増加
・流動負債、非流動負債…リース負債が501億3200万円増加

キャッシュフロー

・営業キャッシュフロー→プラス
・投資活動キャッシュフロー→マイナス
・財務活動キャッシュフロー→プラス

〇営業活動のキャッシュフローの主な増減は、税引前利益と減価償却費の計上プラス。
◎投資活動のキャッシュフローの主な増減は子会社株式の取得、有形固定資産の取得でマイナス。
△財務活動のキャッシュフローの主な増減はリース返済、長期・短期借入金支払、長期・短期借入による収入が多くプラス。

新たな長期・短期借入が多く、コロナ禍が長引くと資金繰りが難しくなる可能性があります。
積極投資型のキャッシュフローです。

コロナ禍の影響

緊急事態宣言により、商業施設内にある店舗や繁華街の居酒屋業など、多数の店舗が休業または営業時間を短縮しています。

・3月の既存店前年比は60.2%
・4月20時点で総店舗1158店のうち、営業短縮224店舗、休業863店舗
・海外店舗数は54店舗(2月末時点)で全体の4.8%

まとめ

来期の業績予想はコロナ禍で見通しは未定です。
コロナが終息したら、たくさん外食して少しでも貢献したいです<m(__)m>